FZ復活日記その6-80年代車のすすめ

 折角の3連休中日ですが、生憎の天気となりました。明日はどうやら回復するようですので、皆さんあちこちへと繰り出されるのでしょうか。

 FZ750も復活してしばらく経ちますが、なかなか遠くまで出かける時間が取れなくて、復活後の走行距離は約1000kmといったところです。外観は、錆も多くエンジンの塗装もハゲハゲで決してグッドコンディションとは言えないのですが、機能的な部分はそれなりに手を入れましたので、今のところ特に不具合なく走っています。前回のインプレッションでも書きましたが、最新のスーパースポーツ車に比べれば車体剛性も低くタイヤのグリップも圧倒的に劣るのですが、低重心とロングホイールベースが柔らかいサスペンションとうまくバランスして、まったくもって不満なく走ることができます。エンジンのパワーも低すぎず高すぎずで、ストリートで気持ち良く走るにはちょうど頃合いがいいように思います。

 以前修理でお預かりした初代GSX-R750を試乗した時も、同じように感じたことを覚えています。RZV500等も、発売当時はものすごいパワーに目を丸くしたはずなのですが、今乗ると手頃なパワーで気持ちよく乗れることに驚きます。ここ20年の間に目を見張るほど進歩したオートバイに、乗り手の我々もすっかり慣れてしまったのでしょうか。これら80年代のスーパースポーツ車は、車重もリッターネイキッドほどには重くなく、パワーも手ごろで低重心のため足つきも良好です。ですから大型2輪免許を取得したばかりの方や女性にもお勧めできます。あとはコンディションのいい車両があるかどうかなのですが、比較的部品も手に入りますし、見つけた1台にじっくり手を加えて一生ものの愛車に仕上げるものいいかもしれません。
 店主のポンコツFZは11月24日発売のRoadRider誌に登場します。過去に登場したマシンの中でも最もポンコツかもしれません。全国のポンコツ80年代車両オーナーのみなさんに自信を持ってもらえればうれしいです。