NewFZ750Racer完成

 しばらく続いた冷え込みも和らぎ、日中は過ごしやすい位まで気温が上がりました。明日はも少し暖かくなりそうということで、仕事もはかどるかな?
 今日、1年以上お預かりしていたFZ750レーサーがほぼ完成しました。デーククラフトのFZ750レーサーというと、2002年に製作したKボタ号がRoadRider誌などにも掲載され有名なのですが、今回はお約束のFZR1000(2GH)エンジンを搭載した車両ということで、ノーマル然としたKボタ号とはちょっと違った印象に仕上がりました。

 2GHエンジンにFRPタンクカバー、OW01の足回りなど、オーナー手持ちのパーツを組み合わせて製作した今回の車両は、それらを旨くバランスさせるために、ワンオフパーツを駆使してなんとか形にしました。手持ちパーツの中には年代物も多く、期待していた機能を果たさなかったものも少なくなかったのですが、使えないものは修理したり、現代のパーツに置き換えたりしています。

 スプリントのイベントレースだけを考慮すればいいということで、FRPのタンクカバーの下には、約13Lほどの容量のアルミタンクを置いています。タンク→燃料ポンプ→キャブという取り回しの上に、現場での作業性を考えて、燃料ホースとカプラー式のジョイントが複雑に走り回っています。

 ラジエターもお預かりした古いOW用は水漏れがひどくて使えなかったため、ホースの取り回しが同じCBR600RR用を加工して使いました。ノーマルのステーをすべてカットして作り直し、水温センサーの取り付けボスも追加しています。CBR用は本体にラジエターキャップがないため、フレーム側にラジエターキャップを固定したり、取り回し上エアが抜けにくいのでエア抜きボルトを追加したりと、かなり苦労した部分です。

 今日形にはなりましたが、レーサーのため一般公道での試乗は出来ないわけで、これからサーキットを走って出た不具合を、知恵を絞りながら克服していかなければいけません。ある意味大変なのはこれからなのでしょうね。それにしてもSTDのFZと比べると全く違うバイクのようです。ましてやその後ろにある2010年モデルのYZF-R6と比較したら、あまりの違いに時代の進歩を感じずには居られません。しかし楽しさでは負けないよう、これからしっかりとセットアップしていかなければ...。