思いもよらぬトラブル

 今日もまた雨の天気予報に反して青空が広がっています。時々思い出したかのように『さーっ』とひと雨来るのですが、かえって蒸し暑くなって困ります。
 昨日、今日と思いがけず晴れたので、車検でお預かりしていたZ1100Rの試乗&最終チェックを行いました。全くバッテリーがチャージしなくなっていたので、ステーターコイル、レギュレーターを交換、併せてMFバッテリー化することでよりメンテナンスフリー化を図りました。それから古い車両にはつきもののヘッド周りからのオイル漏れを改善する為、カムカバー&オイルクーラー周辺のガスケット類を全て交換しました。これで大丈夫だろうと試乗したのですが、充電系統は問題なくなったものの、依然オイル漏れがあります。考えられるシール類は全て交換したはずです。もう一度タンクを外してよーく観察したところ、ありました見落としていたところが。

 カムカバーセンターのカムチェーントンネル脇にクラック発見(赤丸部分)!最新の鋳造パーツは、型内部を真空にするなど特殊な製法によって均一で巣穴の少ない製品を作ることが可能なようですが、従来の古い鋳造パーツでは応力の集中するところに巣穴などがあると、比較的簡単にクラックが発生します。特にマグネシウム製のエンジンカバー類などは要注意ですが、Z1100Rのこれはアルミですし、ちょっと油断していました。幸いタンク下の見えないところのため、外部から塗装を剥離して部分溶接をすることで、事なきを得たのですが、見落とさなくてよかったです。これまで古いZと言うことでオーナーさんも半分諦めていたのですが、これからはオイル漏れのないきれいなエンジンを維持できると思います。