プレイバックPart2-1997年グッチミーティング

 今日は1日冷たい雨となりました。冬の雨は気持ちまで暗くなって嫌ですね。明日からは天気も回復するようです。気持ち良く仕事ができるよう、スカッと晴れてほしいものです。
 さて10周年記念パーティープレ企画『プレイバックシリーズ』2回目の今回は、1997年イタリア時代に訪れたグッチミーティングです。ヤマハWSB時代に私が住んでいたのは、イタリアのミラノ北部にあるアルコレという町で、近所にはヤマハレーシングの(ヨーロッパでの)本拠地はもちろんですが、数々のゴシップ記事で有名なベルルスコーニ首相のお屋敷もありました。1時間も車を走らせればスイス国境にたどりつくようなところですので、太陽燦々で暖かい一般的なイタリアのイメージよりも、ずいぶんと落ち着いたイメージのエリアでした。そんな北部イタリア湖水地帯の小さな町にモトグッチの本社があります。

 ドゥカティ、と並んでイタリアを代表する老舗ブランドであるモトグッチですが、その規模ははるかに小さく、イタリアの片田舎にある小さな町の中でも目立たずひっそりと佇んでいます。そんなモトグッチ本社が一年に一度、会社創立記念日に工場を一般に開放するため、この日はヨーロッパ中からモトグッチ乗りがイタリア北部の小さな町に集結。町中がモトグッチ車とそのオーナーで溢れかえります。

 レーサーに改造したモトグッチや、

 見たこともないようなアメリカンタイプなど、ありとあらゆるタイプのモトグッチを見つけることができました。ラットやトライクといったまず日本ではお目にかかれなうようなモトグッチもあったと記憶しています。

 ただそんな個性的なマシンたちよりも印象深かったのは、この小さな町の住人が心からモトグッチオーナーたちを歓迎し、一緒になってこのイベントを盛り上げている姿でした。商店街のウィンドウにポスターや写真を飾るのはもちろんですが、脇に入り込んだ路地裏の民家の庭先にも、モトグッチの模型やグッズが楽しそうに飾られていました。先端技術でオートバイの世界をリードする日本ですが、ヨーロッパの歴史ある二輪社会と比べると、生活にまで入り込んだ文化というレベルにはまだまだ達してないのかもしれません。