FZ750復活日記その2 現状分析-油圧クラッチ

 今日も昨日もその前も猛暑日の熊本地方です。毎年のことですが、日中はなかなか外で活動する気になりません。
 夏休みを利用して、少しづつ進行しているFZ750復活計画のその後をお伝えします。仕事が終わった後、夜少しづつ作業しているのでなかなか進まないのですが、現在は車体周りの各部を分解しては問題をチェック、OHに必要なパーツを手配しています。今日は油圧クラッチです。車両を持ち込んだ時点でレバーを握った感触からエア噛みを起こしているのは分かっていました。ヤマハ車初期の油圧クラッチではレーリズピストンの材質に鉄を使っており、これが錆びてシールが傷つきフルード漏れを起こすケースが多いのですが、この車両も予想通りレリーズピストンからフルードが漏れていました。

 フルードだけでなく錆までも流れだして、アルミのレリーズピストンボディーにこびりついていましたので、ずいぶんと長い期間にわたって漏れ続けていたものと思われます。写真の通りマスター側のリザーブタンク内にはほとんどフルードが残っていないうえに、錆が混じったフルードがマスター側にまで回っていた事実からもそれがうかがえます。私がこの車両を譲り受けた友人によると、昨年車検が切れるまで乗っていたとのことですので、よくまぁ問題が出なかったなぁと不思議でなりません。デーククラフトに持ち込まれる他の旧車にもときどき同じような車両が見受けられますが、皆さん一様に『こんなもんかと思ってました』とおっしゃいます。『なんか変だなぁ』と思ったらトラブルを疑ってくださいね。自身の安全のために。