NR750

　気持ちよく晴れたと思ったら今日は一転冷たい雨。関東では雪まで降ったようで、なかなか本格的な春にはならないようです。
　先日用事でHSR九州へ行ったときのこと、ピットにちょっと変わったデザインのバイクが1台。近づいてみるとホンダのNR750でした。かつてバブルの真っ只中、4輪ではNSXやGT-R、2輪ではこのNR750等が相次いで発売となり、庶民には到底手の届かない高嶺の花としてモーターファンの羨望を集めていました。ただ発売から約20年を経たデザインはやはり古さを感じさせるもので、スペック的にも現行SS600に及ばず、今となってはノスタルジックな1台と言えなくもありません。ただそこに投入されたテクノロジーには、ホンダの4サイクルにかける執念のようなものを感じずにはいられません。写真の楕円ピストンは、ツインコンロッド、8バルブといった、今でも信じられないようなスペックとともに実用化された当時の最新テクノロジーです。機械工学をかじったことがある方でしたら、この楕円ピストンを現実のものとした、楕円ピストンリングやツインコンロッドのすごさが解ると思います。