洗って測って並べて...

inotatsu2009-02-25

 今日も朝から冷たい雨になりました。土曜日まではこんな天気が続くようです。月が明けたらいい天気になるようですから、それと一緒に気持ちのいい春がやってくるといいなぁ。
 今日も昨日に続いてエンジンのOHについて。エンジンをバラすと言うと、やれボアアップだ面研だと、なんだかたいそうなチューンナップをイメージしてしまいますが、最新のスーパースポーツ系エンジンは、もともと大変高いパフォーマンスを持っていますし、これらを『もっと速くしてくれ!』というお客様はほとんどいらっしゃいません。それよりも長年の使用で狂ったタイミングや積み重なった消耗をチェックして、より長くいいコンディションで乗りたいという方が多いようです。ですからデーククラフトで行うエンジンOHは、長年堆積した汚れを洗い落とし、寸法をチェックして、キレイに並べて整理することから始まります。地味で根気の要る作業ですが、この作業の良し悪しが最終的な仕上がりを大きく左右しますので、決して手を抜くわけにはいきません。写真はDUCATI916SPSのバルブ周りのパーツですが、デスモドロミックシステムのおかげでパーツ点数が多く、必然的にチェックする項目も多岐に及びます。また調整するべきポイントも多い為、国産車のエンジンよりも手間隙掛かってしまいます。ですが完調になったときのDUCATI4バルブエンジンの気持ちよさは何物にも変えがたいものがあるようで、いまだにOHして使いたいというファンの方がいらっしゃいます。オーナーの思い入れが強い分だけこちらも力を入れないといけませんね。