小さなハイテクマシン

inotatsu2007-02-10

 今日もまたまた暖かくて過ごしやすい一日でした。月曜まで連休の方も多いと思いますが、この時期としては信じられないようなバイク日和です。皆さん気をつけて楽しんできてください。
 先日エイプを取り上げたときにも書いたように、デーククラフトレーシングチーム内でも現在4ミニが秘かなブームですが、気がつけば世の中のミニバイクの大半は4サイクル化されています。地球温暖化の問題から4サイクルが2サイクルに取って代わるのは致し方ないことなのでしょうが、問題はその4サイクル50㏄エンジンの動力性能にあります。4サイクルといえど昨今の厳しい排ガス規制の前ではその基準値をクリアするのは容易なことではないようで、メーカーはあの手この手を使って高いハードルをクリアしているようです。結果2サイクルフルパワー仕様の50㏄を知るわれわれ世代からすれば、現代の4サイクル50㏄はガスの抜けたサイダーみたいな物と言わざるを得ません。
 と最新4サイクル50㏄のふがいなさを嘆いていたところ、事故でクランクケースの割れたヤマハVinoが入庫しました。クランクケースを交換するためにバラバラにしたのですが、初めて見る最新4サイクル50㏄の中身は結構ハイテクが詰まったものでした。写真はそのピストンと燃焼室です。写真ではスケール感が伝わらないと思いますが、ピストンは直径38mmで、この小さなヘッドに吸気2排気1の3バルブ構造となっています。またシリンダーは鋳鉄スリーブではなく、アルミメッキシリンダーで、最新スーパースポーツも顔負けの構成でした。クリーンな排ガスとパワーという相反する要素を、少しでも高い次元で融合させようとメーカーも必死の努力をしているようです。明日からもうノーマル4ミニを馬鹿にするのはやめようと思います。ごめんなさい。