RC45

黄砂で遠くが霞んでいますが、気持ちのいい天気です。この黄砂も春らしい季節の風物詩と思えばそんなに悪いものでもないですしね。
先日からお預かりしていたRC45の修理が終了し、先程試乗してきました。ホンダV4を象徴するハイテク満載のこのマシンも、生産から12年が経過しました。オーナーTさんの愛情をたっぷりと注がれて12年間可愛がられてきたこのマシンは、外観も機関もとてもそんなに前の車両とは思えません。本来私はこのホンダV4というエンジンがあまり好きではありません。独特の排気音が好みではないということもありますが、WSB時代に最大のライバルとして目標にしながら、なかなか勝てなかったということもあるのかもしれません。しかしそんな個人的な好みはとは別の次元で、このマシンの完成度の高さには驚かされます。94年製でマフラーはモリワキのレーシング、さらに電気系統のパーツでフルパワー化がされているにもかかわらず、アイドリングプラスの回転数からトップエンドまで首尾一貫してスムーズさが失われず、気がつくと恐ろしいほどのスピード域に達してしまいます。もちろん最新リッタースーパースポーツの迫力には及びませんが、その洗練度においては一歩も引けを取りません。昔のライバルは、ベースマシンからしてこの完成度です。やすやすとは勝たせてくれないはずですね。