MACH3 750SS

 今日は天気も下り坂、夕方からは雨になりそうです。それでも大きな崩れではなさそうですから、明日の午後には回復しそうです。
 昨日は好天に恵まれましたので、シフト関係の調整でお預かりしているカワサキMACHⅢ750SSに試乗しました。

 空冷2サイクル3気筒750ccという現在では考えられないようなレイアウトのエンジンを搭載したこのマシン、じゃじゃ馬としてつとに有名ですが、最新のリッタースーパースポーツに比べれば動力性能は比べるまでもなく、今乗ると特にびっくりするような速さはありません。ただ空冷2サイクル独特の金属音や、発進時に見せる身震いするような仕草は、2サイクルファンにはたまらない魅力ではないでしょうか。

 ただしフル加速すると、盛大なメカノイズと共にフロント周りが軽くなってハンドルが小刻みに振られるので、迫力は満点です。バックミラーには自身が身き散らした排気煙が渦をまいて、さながらヒーローものの煙幕のようでした。普段現行マシンを整備・調整している身としては、洗練度の足りないマシンはあまり好きではないのですが、完成度と楽しさは必ずしも一致しないと強く感じた試乗でした。あー面白かった。
 ただ途中加速状態でエンジン回転が落ちなくなったのにはびっくりしました。前後ブレーキを思いっきり握ってとっさにキーをオフにしたので大事には至りませんでしたが、お客様が乗っているときでなくて良かったと胸をなでおろしました。調べてみるとキャブのスロットルバルブ位置決め用のピンが抜けて、スロットルバルブがあらぬ方向を向いていました。さすがに振動も半端ではないので、カシメが緩んで抜けてきたようです。あー怖かった。

 2サイクルファン『kosekiさん』のためにマフラーから吐き出される煙を撮ってみましたが、写真が下手でよく分かりませんでした。古い2サイクルもいいですね。