雨のレースに必要なもの

 数日振りに陽が射しました。九州南部は長雨の影響で、土砂崩れなどあちこちで被害が出たようですが、しばらくは天気回復しそうですので、状況が好転するといいのですが。
 今週末はHSR九州で、九州ロード・サウスチャレンジカップ選手権第3戦が開催されますが、梅雨時の開催ということで、ウェットレースも十分考えられることから、きのう雨の中練習に行ってきました。レース1週間前ということで、雨天にしては沢山のみなさんが練習に来ていましたが、ちょっと気づいたことがあったので、少し書いてみます。ウェットレースはドライコンディションでのレースと違って、いろんなリスクが発生します。路面が滑りやすいのはもちろんですが、車両のいろんな部分に水が浸入するため、電気的なトラブルが発生することもあります。しかしそれにもまして起こりやすいトラブルが、ヘルメットのシールドが曇って視界が確保できなくなることです。昨日も雨の中スモークシールドで走っている人がいましたが、最低でもクリアシールドで走るべきです。陽が射していないウェットレースで、刻一刻と変化する路面コンディションを判断するには、クリアシールドは最低条件です。その上で曇らないようにいろんな策を講じる必要があります。

 最近では各ヘルメットメーカーから、曇り止め効果の高いダブルシールドがオプション設定されていますので、これを使うのが最も効果的です。このシールドの表面に撥水剤を塗ることで、曇りらない上に表の水ははじく為、ずいぶんと視界は改善されます。

 合せて息をヘルメット下に流すブレスガードを併用すれば、より効果が高くなります。またヘルメットを被る前に、できるだけ髪の毛を濡らさないのも大事なことです。髪の水分がヘルメット内で蒸発してシールドを曇らせる要因になる為ですが、ウェットレースの場合はドライヤーを持参して髪を乾かしたり、出来れば脱着式内装をもう1セット用意してドライコンディションでヘルメットを被りたいものです。もちろんレーシングスーツ用レインウェアなども用意できれば万全ですが、まずは視界を確保する、これが雨のレースで最も重要なことだと思います。