バイクの整備は万全ですか?

 今日は午後から久しぶりに晴れましたね。まだまだ気温は低めですが、お日様が顔を出しただけでも良しとしましょう。
 今年ももうすぐGWがやってきます。天気がよければオートバイにとっては最高のシーズンで、海へ行くもよし山へ登ってみるのもよし、ロングツーリングにもサーキット走行にも申し分のないシーズンと言えます。ただしそれはマシンが完調ならば...という一文が付きますが。
 先日『高速道路を走行中にバイクが止まってエンジンがかからなくなった』というお客様が飛び込みでいらっしゃったのですが、(デーククラフトはインターチェンジの脇にあるので、時々こういったお客様がいらっしゃいます)確かにエンジンは全くかかる気配がありません。それどころかフル充電のバッテリーを繋いでも、セルが(回ろうとする気配はあるものの)回りきりません。これはもしやと思ってオイルフィラーキャップからエンジンの中をのぞいたのですが、オイルがない...。

 写真はヘッドカバーを外してカムシャフトを見たところです。カム山が削れてローカムになっています。圧縮圧力も測りましたが、正常値の約半分までしか上がらないうえに、すぐに圧力が下がってしまいます。おそらくシリンダーとピストンも、このカムと同じような状態なのでしょうね。
 もちろんここまでひどい車両にはなかなかお目にかかれないのですが、チェーンが伸びている、エアクリーナーエレメントが真っ黒といった車両は結構目にします。

 これはCB1300SBのエアクリーナーエレメントですが、車両から外したエレメントだけ見るとそれほどでもないように見える汚れも、こうして新品と並べてみると一目瞭然。これでは気持ちよく走ることはできませんね。最近のダウンドラフトタイプの吸気系を持つ車両では、エアクリーナーエレメントがタンク下にあって、なおかつFIのために燃料パイプやエアブリードパイプ等が複雑に取りまわされているため、なかなか素人では手を出しづらいものです。これはエアクリーナーエレメントに限ったことではなくて、最新モデルではいろんなハイテク技術が駆使されているため、どうしてもオーナーさん自らは手を出しにくくなっています。
 せっかくのGWですから、最低限のメンテナンスを行って、気持ちよく遠出されてはいかがでしょうか。