またまた随分久しぶりの更新となりました。気がつけば今年もあと1日。雪が降ったかと思えばまた暖かくなる不思議な天気が続いていますが、明日からはまた冬らしい冷え込みになりそうです。
 今年もまたレーサーから外車、新車に旧車まで実に様々なバイクを整備してきましたが、今年最後の1台は、この日記にも幾度となく登場したジョン君のCB750K4です。

 昭和48年式のこのマシン、再塗装したり、できるだけ新品パーツに交換したりで外観のコンディションは良好ですし、エンジンをはじめとする機関部もいろいろとOHを行ってきましたので、現在でもロングツーリングからサーキット走行までこなすオールマイティーさを持ち合わせています。しかし電装パーツは車両本体のオリジナル品(昭和48年製)を使っていますので、ここ数年は突然セルが回らなくなったり、バッテリーが干上がったりといったトラブルを抱えていました。ちょうど車検ということもあり、今回この電装パーツをリフレッシュすることにしました。

 各配線の被覆が硬化してパキパキに割れていたメインハーネスは、(純正パーツは既に廃番のため)社外のK0用リプレイス品に変更しました。これはK0用のほうが電装品が少なくシンプルな構成のため、トラブルも少なかろうという判断です。合わせてハンドルスイッチやスターターリレー、レギュレートレクチファイヤー等も新品に交換しています。中でもレギュレートレクチファイヤーは、旧式のレギュレーターとレクチファイヤーという2つのパーツからなる純正品を、一体型の現行品に換えることで信頼性を上げています。またそれに合わせてバッテリーもメンテナンスフリータイプに変更。これには純正のバッテリーケースを切って寸法を広げることで、収納を可能にしています。

 それからもうひとつ旧車の泣き所ポイント式点火系は、非接触式のダイナSに換装することでメンテナンス性を大幅に向上しています。そのほか交換時期にあったドライブチェーンは、RKのブラックチェーンをチョイス。ブラックのプレートにゴールドのピンが映えるその外観が、これまたノンオリジナルのRKブラックリムとよくマッチしています。

 旧車の中でもZ系と双璧をなすCB-Kシリーズは、完全なオリジナルにこだわった車両が多いのですが、生産から40年近くが経過しており、グッドコンディションを保つためには日ごろのメンテナンスが必要不可欠です。ですがメンテナンスばかりに時間がかかって乗れないのでは本末転倒。ジョン君のCBはできるだけオリジナルのイメージを崩さずに、メンテナンスに気を使わず気軽に気持ちよく乗れるようにカスタマイズしてきました。今回の電装系カスタムで、更にトラブルフリーで気持ちのいい旧車に仕上がればいいのですが。