新旧2台

inotatsu2007-05-10

 昨夜ものすごい勢いで降った雨も朝方には止み、日中は初夏を思わせる暑さとなりました。そんな中お預かりしている新旧2台の車両を試乗しました。
 まずはマフラーとキャブ以外オリジナルに近いコンディションのカワサキZ1です。エンジンをOHしてキャブセッティングを施したこの車両は、決して最新モデルのような速さはありませんが、900ccという必要にして十分な排気量から気持ちのいい加速感を味あわせてくれます。キャブもFCRではなくCRですので、加速ポンプの効いたダイレクトな加速感というよりも、右手にほんの一瞬遅れて『ズウォー』とくるなんとも味わいのある物です。アップライトなポジションと鉄の集合マフラーの奏でるサウンドで、リラックスしたなんとも懐かしい試乗となりました。
 続いてはヤマハWR400のモタード仕様です。こちらは400ccシングルシリンダーエンジンですが、元はYZ400Fという最新4サイクルモトクロッサーとほぼ同仕様ですので、水冷ツインカムの超ショートストロークで、400CCもあるとは到底思えない外観をしています。走ってもSR400等のストリートシングルとは次元の違うパワー感で、低回転からスナッチが出ることもなくフラットな加速感を味わうことが出来ます。以前からこのエンジンを使ったロードモデルを望む雑誌記事を目にしていましたが、なるほどこれでコンパクトなロードスポーツを作ったら、きっと相当楽しいスポーツモデルが出来るのではないかと納得しました。
 オートバイに乗るにはちょうどいい気候で、ちょっと試乗のつもりがずいぶんと足を伸ばしてしまいましたが、タイプの違う2台をゆっくりと試乗できて、自分のロードモデルを持っていない私には仕事とはいえ楽しい一時でした。