ポート修正

inotatsu2006-05-18

今日は朝から降ったり止んだり、ぜんぜんはっきりしない天気です。
以前ちょっとだけこの日記で紹介して、作業が止まっていた1100カタナのE/Gオーバーホール作業を再開しました。パーツが揃って外注作業も終了したので、今日からヘッド加工に突入です。写真はポート加工しているところで、量産品にある型ズレを修正して、インテークからエキゾーストまでスムーズなポートを作るのが目的です。シリンダーヘッドはアルミ鋳造品ですので、ポートは型から上がった段階で形作られていますが、バルブシートは鋳造後に切削加工した溝に圧入されますので、どうしてもバルブシートとポートの間にズレが生じます。バルブシート廻りは、バルブが開いた僅かな隙間を混合気(もしくは排気ガス)がものすごい勢いで通過するわけですから、ここにある段差は大きな抵抗となってしまいます。ポート形状を根本的に変更するには、フローテストなど本格的な設備が必要になりますので、形状自体に手を加えず問題のある箇所だけを修正して、全体的にポリッシュして終了です。後はバルブシートを修正して、フェイスカットしたバルブとの摺り合わせをすればOKです。結構面倒な作業ですが、4サイクルエンジンの性能を左右する大事なポイントですので、ここは一つ慎重に作業しないといけません。