スタートライン

 今日は1日気持ちのいい青空が広がりました。後数日はこんな天気が続くようです。桜の花も一気に開き始めるかな?
 昨日HSR九州では2012年九州ロードレースシリーズ第1戦が開催され、GP-3クラスにデーククラフトレーシングの井上拓海くん(タッ君・16歳)が出場しました。
 タッ君がお父さんに連れられてデーククラフトにやってきたのは7年前、小学校3年生ぐらいのころだったと思います。天然クルクルカールヘアーのやせっぽちで、なんだか若いころのロッシみたいだなぁと思ったのを覚えています。最初はオートバイになんてまったく興味がなくて、お父さんが決めてきた親子バイク教室にも『行きたくないなぁ』と困った顔をしていました。

写真提供Graph森さん
 それがいつの間にかバイクそれもレースにのめり込んでしまい、気がつけばこんなに立派な青年になってしまいました。NSF100で年間2万キロを走りこみ、HSR九州チャンピオンとしてNSFトロフィーグランドチャンピオン大会に出場。その後はビッグバイクへのステップアップに備えてモタードやモトクロスでトレーニングを続けてきました。

 そして今年新しいGP-3マシンNSF250Rで、九州ロードレースシリーズに参戦を開始しました。昨年末にマシンが届いて以来、気温一桁の厳しいコンディションの中でも練習を重ね迎えた昨日の第1戦、お父さんは胃が痛くなるほど緊張していましたが、本人は初戦とは思えないくらい冷静にレースに臨んでいました。

写真提供BRAINS小関さん
 予選3位からスタートした決勝レースでは、スタートでやや出遅れるものの着実にポジションアップし、見事2位表彰台をゲットしました。小さきころから懸命に走り続けてきたタッくん親子を応援しようと、昨日は多くの皆さんが駆けつけてくれました。メカニックとして、ヘルパーとして、応援部隊として、みんながそれぞれのポジションで力を貸し、それに応えようとタッ君は持てる力を出し切ってレースしました。その結果がこの表彰台です。

 もちろん今回の表彰台はタッ君の夢のスタートラインでしかありません。これからいろんなことを学んで、経験を積み世界を目指してください。上手いライダーになる必要はありません。強いライダーになってください。これからも応援しています。